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​「Watch with Me~卒業写真」 コメント

​卒業写真監督 瀬木直貴監督

四十にして惑わずといいますが、まさにその年に始まった作品が「Watch with Me~卒業写真」でした。ひとの命に向き合うことの大切さ、大変さ、そして美しさ。2年にわたるホスピスへのボランティア経験を踏まえて心を込めて作りました。我が国でホスピスを進めて来られた聖路加国際病院名誉院長の日野原重明先生、「病院で死ぬこと」の著者・山崎章郎先生、諏訪中央病院名誉院長の鎌田實先生にも助言を受けることが出来ました。日本のホスピス黎明期とも言える二十年前、地域医療の第一人者とも言える先生方の薫陶を受けたことは今も私の誇りです。明日死ぬとわかったら皆さんは、最後の一日をどう生きますか?本作の制作プロセスを通して、惑わない生き方を自分なりに発見することが出来たように思います。ティーチンではホスピスでの経験を中心に、本作の背景について詳しくお話ししたいと思います。国東で皆さんにお会いできますことを楽しみにしています。

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主演 津田寛治様

「卒業写真」は、僕が出演した映画の中でも珠玉の逸作です。
 人は死んでいくとき何を欲するのか。看とる人は何を拠り所にするのか。
 穏やかで雄大な久留米の土地にて、人と人の間に存在する本質が描かれています。
 がんを患うカメラマンを演じる僕に瀬木監督が言われたのは「がん患者ではなく、カメラマンとして生きて下さい」ということでした。
 どうすればリアルにがん患者を演じられるかばかりを考えていた当時の僕にその真意は分からなかったけれど、あれから15年経った今なら分かります。
 がんを患った人がいつもがんの事ばかり考えているわけではない。残り少ない命でも、それぞれに死ぬまでにやりたいことがあり、その時間は健康な人のそれと全く変わらない密度がある。監督はそこを描きたかったんだと思います。
 未熟なりにも精いっぱい演じた「卒業写真」がアオギリ映画祭りで上映されることを嬉しく思います。

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主演 羽田美智子様

『ホスピスをリアルに描いた映画を作りたい』

 瀬木監督がホスピスに通い詰め、大勢の患者さんとそのご家族の物語を取材され、決して美談ですまされない、病と向き合う人間とその家族、友達、仲間達、そして生と死をリアルに描いた作品です。

 私は死にゆく夫を看取る妻役でしたが、辛く苦しい闘病生活は病人本人だけでなく看病する側も同じです。

 死を目前に初恋の女の子の幻影に捉われた夫に呆れたり腹が立ったり、その憤りを誰にもぶつけられず、夫を誰よりも知ってるつもりの妻には疎外感しかないなど、夫婦という特別で脆弱な関係を監督は描こうとされていました。

そしてラストには全ての暗闇を光に昇華させ、絶対的な夫婦の関係へ変化していくシーンでは涙が止まりませんでした。

 可哀想になる瞬間、憎たらしくなる瞬間、愛おしくてたまらなくなる瞬間、

 『卒業写真』で経験したリアルな感情が今でも私の中で息づいています。

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出演者 根岸季衣様

九州でのロケは結構、機会が多いのですが、久留米は初めてでした。
焼きそばが美味い!有名店でなくスタッフから聞いた、何気ない店にすっかりハマりました。
方言の役は私は多い方だと思いますが、「卒業写真」の時は地元の方にじっくり現場でも付き合って頂いて、かなりネイティブに近付けたのではないかと、ちょっと自負しています。
共演者は津田さん羽田さん始め何度かご一緒している方もいらっしゃいましたが、
博多から参加のDJのEIJIさんとか初めての出会いもあり、とても仲良くなって、
今でもEIJIさんとは友達付き合いしています。
今回の上映をご覧下さって、故郷を人生を見つめ直す、そんな時間になったら嬉しいです。

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出演者 高杢禎彦様

「卒業写真」を上映して頂き感謝致します。

この作品のオファーを瀬木監督自身から頂き「本当?」って思ってたら、本当だったのには驚きました。自分自身ガンの手術以来の映画出演依頼だったので、出演に関しては慎重になりました。出演を決めてからも、何度も監督と話し、役作りに関してまでもアドバイスして頂いた事有り難かったです。

この作品以来、数本、久留米弁で行ける役、出演させて頂きました。感謝致します。

主演の津田さん、羽田さん、とは初共演で、初対面がロケ先のメイクルームで、先に自分が準備してる所にお2人揃って入って来られて驚きのあまり、大きな声で「おはよう御座います」とご挨拶すると驚かれたのか、お2人で話中だったのか、薄ーい会釈頂きました。メイクも終わり髪の毛セットしてたら、お2人バツの悪そうな顔をなさって「気付かず申し訳ありません」的な、改めてのご挨拶受け、此方こそ「タカモクです」と言わずご挨拶した事申し訳ありませんでした、そんなお2人初主演のこの作品、ご覧頂き暖か〜い気持ちになって頂きたいと願います。

この上映会に携わって頂いた全ての皆様に感謝致します。

そして、自分にコメントを依頼して頂き感謝致します。ありがとうございます。

勿論BGMは「卒業写真」        

出演者 秋本奈緒美様

久留米でのロケは
その土地が、人々が持つ 
『あたたかさ』で溢れていました。
特別な時間、美しい景色の中、何だか本当の故郷で同級生を迎える事が出来たような気がします。
旅立たなくてはならない者
残されてしまう者
人生において大切なものとは
故郷とは。生きるとは。
年齢を重ねて、たくさんの気づきと思いを、この作品からいただきました。
是非、みなさまご覧くださいませ。

 

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​主催者 衣笠邦彦

2021年の夏、別府で津田寛治さんの短編映画の撮影がありました。エキストラで呼ばれて参加した時に津田寛治さんと話す機会があり。2015年から上映会をしていること。いのちをテーマにしていることを話したら「それなら瀬木直貴監督の卒業写真を上映しませんか」と言われたんです。瀬木直貴監督とは交流があり第2回アオギリ映画祭りでは「いのちスケッチ」を上映しました。すぐにDVDで卒業写真を観て、瀬木直貴監督に連絡をして上映許可をもらいました。

今ではベテラン役者の津田寛治さん。いのちを見つめる自分をどのように表現するのかを悩み考えてる姿に注目してほしいです。

​DVDには特典映像が47分も有ります。もし、DVDを見る機会があれば特典映像もお勧めします。

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